キーワード設計 (1)
❶サイトコンセプト、ユーザー層からキーワードを連想する。
❷連想したキーワードを顧客事業や強みとすり合わせ「軸」となるキーワードを決める。無料、有料ツールを使い拡張する。
❸organicキーワードをGA、searchconsole。ahrefs、KEYWORD FINDER、Ubersuggest等のサードパーティツールで調査。
❹競合サイトのorganicキーワードをahrefsなどを用いて調査分析。
❺②から④のキーワードを漏れなくダブりなく網羅し、カテゴリ毎にスプレッドシートなどを用いて整理する。
キーワード選定 (2)
❶サイト構造に落とし込む。既存ページで対応できるか、新規ページの作成が必要かを考察。
❷既存ページであればどのカテゴリで対応すべきかを考察。(固定ページor記事ページ)
❸既存ページのコンテンツ拡張を検討する。新規ページの構成をざっくり決めておき、クライアントが対応可否の判断ができる状態まで提案材料を揃えておく。
さらに顧客に寄り添ったSEOコンサルをするためのキーワード選定 (3)
受託SEOコンサルティングのキーワード設計はアフィリエイトSEOと違い、事業理解をした上で設計しましょう。
具体的には主に5つの要素を踏まえて戦略設計する必要があります。
企業体力、組織体制、リソース面、施策実行者を考慮
【企業体力】SEOに掛けられる予算や期間。
【組織体制】誰が担当者か(Web担当者[SEOのリテラシーレベル確認必須]or経営者)
【リソース面】SEOの優先順位(熱量)、社内のSEO理解度。
【施策実行者】エンジニアへの指示書か外部依頼するための資料かリテラシーを考慮した上での資料作成。
現在取り組んでいるSEO以外のWebマーケティング施策の把握
リスティング広告、SNS広告、マス広告 etc…
Webマーケティング以外の施策の把握(紙媒体、メルマガ、店舗アンケートetc…)
商品、サービス、ソリューションを利用しているエンドクライアントの声
クライアント企業の強みの把握
【例 1】「高品質」「技術力」が強みなのに「安い、早い」「格安」のキーワードを狙ってもユーザーとサービスとの間に乖離がおきる。
【例 2】「強みではない」「訴求したい」キーワードではない(意図しない)無駄なキーワードが増えることで、見積作成等の対応が多くなり、コミュニケーションコストが発生する。
将来的に展開したいサービスや事業領域の把握
【例 1】今は地方だけの展開だが、将来的に全国展開したい。
【例 2】今は受注産業だが、将来的には自社プロダクトを展開したい。
以上の多岐にわたる要素をヒアリングしたあと、キーワードでフィルタリングする。
また、検索VOLが高いキーワードを狙った方が上位表示できた際には多くの流入が期待できるが、検索VOLに拘らず、クライアントの要望であるキーワードも重点的に対応できるように設計することで、Web上の数字では測れないリアルでの「肌感」を大事にすることで、CVRの高いキーワードを優先的に対策し、効果検証を行う。
サイト設計
❶WordPress、EC-Cube、カラーミー等のCMSでサイトを構築しているのかフルスクラッチなのか施策提案を行うにあたって実現可能か不可かを事前にヒアリング。
❷施策実行者は社内エンジニアなのか制作会社等の外部発注か、それともサイトオーナー自身かを確認。
既存サイトのリニューアル
❶既存ページに流入しているキーワードの順位計測
❷キーワード毎にランディングページを確認。※PLPのズレも同時に確認。PLPがズレているとコンテンツミスマッチが起こり直帰、離脱率が多い。
※(注)PLP(Preferred Landing Page) 優先的なランディングページのことです。ユーザーがキーワード検索して流入した際、ユーザーに優先的に見せたい(遷移して欲しい)ページ
❸organicキーワードを調査
❹title,description,h1等のメタ要素を確認
❺コンテンツの確認
➏被リンクを確認
❼キーワード設計と新規流入を拡充するための間口ページを作成(現在、上位表示できているメインキーワードの順位は落とさず、新たに対策するキーワードの間口ページを、どのカテゴリの配下に置くのか、それとも新規でカテゴリを作成するのかを考察。)
※❶~➏まではすべて自社、競合とも調査(調査期間、約1~1.5 /月)
新規サイトの構築(※既存サイトのリニューアルと共通している箇所は省きます)
選定したキーワードをもとにサイトマップの作成(導線の策定)
❶競合との差分を見極めてどこまでの粒度でKWを取りにいけるか、または事業の強みを活かして取りにいくかをじっくりクライアントと話し合い認識のズレがないようにする。
ECであれば商品数の多さ、実績の多さ、口コミの良質さ、店舗数の多さなど、競合と比べてどの点が尖っているかをヒアリング。尖っている点をSEO観点でどう伸ばせるか転換。
例1)商品数の多さ、口コミの良質さ
商品詳細ページのコンテンツをリッチにしていくことで評価を上げ、カテゴリページに内部リンクを流す戦略設計。
例2)店舗数の多さ
店舗紹介ページのコンテンツをリッチにしていき、エリア掛け合わせキーワードを優先的にとりにいけるように設計。同時にMEOも実施。
❷その後、SEO観点でサイトマップを作成。
エンジニア、デザイナーも含め実現可能かを事前にすり合わせる。
❸クライアントとの最終すり合わせ
サイトマップを丁寧に仕上げていくことで漏れなくダブりなく、自社の強みを尖らせたサイトにしていくことをクライアントと認識合わせ。
クライアント、SEOコンサルタント双方とも「強み」の認識があってくると、優先的にどのキーワードをとりにいくべきかが明確になります。クライアントも改めて自社の強みを認識でき、またSEO観点でもサイトブランディング的にもオリジナリティのあるサイトになります。
SEO要件を満たした設計書(ワイヤー)の作成(コンテンツ・内部リンク設計)
❶競合サイトのページ構成を調査分析。
コンテンツ配置、内部リンク設計、機能面などすべて洗い出す。
❷サイトマップをもとにページ構成の作成
レイヤー毎にテンプレートを作成。
こちらの記事でSEOコンサルティングに必要なスキルを詳しく解説していますので、あわせて読んでください。
【上流SEOコンサルタントの仕事術】年収/スキル/資格/将来性を解説
まとめ
受託するSEOにおいてはサイト全体の設計や企業ブランディングを意識しつつ、社内でのSEO優先順位、リテラシー、リソース面を考慮しながら一緒に伴走することが非常に大事なポイントです。
クライアント様のビジネスを理解し、企業の「2番目のファン」になることが双方の熱量が重なり、必ず良い結果を出せると私は考えています。
※当然ですが、クライアント様のサービスや商品、ソリューションはクライアント様が「一番のファン」であり、良さや強みをご理解されていると存じますので、SEOコンサルタントに丸投げしてしまうと理想の成果は出しずらく、「ズレ」も生じる可能性があります。
もし、ご契約期間中にSEOで期待した効果が出なくてもSEOはWebマーケティングの1つの施策であって、固執する必要もないと考えています。SEOコンサルタントの役割は、社内のナレッジを溜めるようなコンサルティングを意識し、最終的にはクライアント様が自走できる状態まで後押しすることが大事だと私は考えていますので、クライアント様の次の施策に繋がるよう中長期的な視点での改善が、双方の成長と良い関係を作れるポイントです。
冒頭でもお伝えしましたが、SEOの目的は順位を上げることではなく、「収益」をあげることです。
Googleのプラットフォームで勝負している以上、アップデートにより影響を受けることもあると思いますが、私たちがサービスを届けたいのは、Googleではなく、検索エンジンの先にいるユーザーです。
そのことを意識してSEOに取り組めば、視野が広がりSEOの幅が広がると思います。
最後まで閲覧いただき、ありがとうございます!
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次の記事へのモチベーションに繋がります。
定期的にSEO・SNSマーケティングでの業界毎、サイトタイプ毎(コーポレートサイト、EC、オウンドメディア)の成功事例や失敗事例を本ブログで公開していきたいと思います。
ご質問等ございましたら、お気軽にご連絡いただければ幸いです。
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